プロジェクトマネジメント

正しいRFP作成のポイント<中編>

RFPとは、Request For Proposalの略で、Webサイトを作成する際の「提案依頼書」のことです。RFPを作成して企業側のオーダーを的確にWeb制作会社に伝えることが、目的に合ったWebサイトを短期間かつ適正な予算でつくることにつながります。今回は正しいRFPを作成するにあたって、前編「全体概要」、中編「提案要件」、後編「補足ポイント」のRFPを構成する重要なポイントを3つに分けてお伝えします。前編では、全体概要のポイントお伝えしました。今回中編では「提案要件」についてお伝えしていきます。

関連ページ
正しいRFP作成のポイント<前編> ~全体概要~
正しいRFP作成のポイント<後編> ~補足ポイント~

 

目次

RFPの構成要素2:提案の要件

1-提案を依頼する範囲

企業サイトのなかに複数のサイトが存在していることも多いので、どこまでをリニューアルの対象とするのかを明確にします。一番分かりやすいのはURLを掲載しておくことです。しかし、例えばそのURLの中に特設サイトが入っており、それは対象外の場合は、そうした注意事項もきちんと記載しておくべきです。複数社から質問が来てしまうと、Web担当者に無駄な時間がかかってしまいます。

また、適切な提案や正確な見積書を出してもらうためにも、できれば現行サイトの構成表をエクセルなどで書き出し、RFPの資料に添付することをオススメします。通常リニューアルプロジェクトでWeb制作会社が提出する納品物に入っているため、前回のリニューアル時の納品データを確認しておくと楽に構成表を手に入れることができます。

あまりにページ数が多い場合、システム的に全ページを吐き出すツールを利用するのも良いでしょう。例えば「Website Explorer」という無料のデスクトップアプリケーションは、URLを入れるだけで、そのURL内のページをすべて洗い出してくれます。サイト構成の洗い出しをする際に、ぜひ活用してみてください。昔から提供されているサービスなので、インターフェースは古いですが、非常にクオリティの高いツールです。

Website Explorer

2-デザイン案

トップページのデザイン案と、一番アクセス数が多い下層ページ、またはこれから力を入れていきたいページなどのデザイン案提出も求めた方が良いでしょう。Web制作会社と目的が共有されているか、提案がコンセプトに合っているかをチェックするために、また社内の上部への報告用にもデザイン案は必須です。

ただし、欲張って多くのページのデザイン案作成を依頼すると、Web制作会社への負担が大きく、提案を辞退されてしまう懸念もあります。トップページのみか、またはもう1ページ程度が通常です。

3-マルチデバイス対応の範囲(ブラウザのバージョン等も含む)

マルチデバイス対応とは、PC・スマホ・タブレットに対する対応方法です。対応機種や対応方法によって制作費が大きく変わってきます。デバイスの対応と一緒にブラウザのバージョンまで伝えておいた方が良いでしょう。現行のWebサイトに入っているアクセス解析ツール(Googleアナリティクスなど)を使って、ユーザーの閲覧状況を把握することが大切です。

4-納品成果物

ウェブサイトは作って終わりではなく、その後の運用こそが大切。制作物だけではなく、その制作物に関する必要書類も提出してもらう必要があります。最低限必要なものは下記の通りです。

・議事録(リニューアル時に行った打ち合わせの全議事録)

・新サイトの構成表

・新サイトの画面構成表(テンプレートページ分はできれば全ページ)

・デザインデータ(編集のできるデザインデータ、つまりpsd、aiファイルなどすべて)

・コーディングガイドライン(4のマルチデバイス対応をどこまで行ったかなどのルールが記載されている書類)

・サイトデータ(納品時のHTML,CSS,JSや画像データなどすべて)

・(システムが入っている場合)システム仕様書

・(システムが入っている場合)システム管理画面操作マニュアル

・(データベースが入っている場合)データベース定義書

・(サーバーも提案してもらう場合)サーバー仕様書

5-システムの機能要件(セキュリティ対策含む)

新たにどんなシステムを入れたいのか、要望を詳細にまとめる必要があります。既にお問い合わせフォームやCMSなどでシステムを使っている場合は、その概要もまとめましょう。リニューアルして以前よりも機能が退化してしまったりすると、使いにくくなってしまいます。もし、現状すでに使用しているCMSがあり、そのCMSをそのまま利用したいという場合は、その旨も記載する必要があります。

CMSの機能要件に関しては、RFPとは別紙でエクセル等で一覧作成をすることをオススメします。CMSを使い慣れている人でないと機能要件一覧の作成は難しいため、実務で利用している人が必要な項目をリスト化していくと良いでしょう。CMSの機能要件一覧は、懇意にしているWeb制作会社があれば、テンプレートをもらっても良いかもしれません。システム開発に長けているWeb制作会社であれば、所持しているはずです。

6-サーバーの機能要件(セキュリティ対策含む)

現状のサーバーをそのまま利用するのか、新たにサーバーを設置するのかによって、要件は大きく変わってきます。もし、現状のサーバーをそのまま利用する場合は、そのサーバーのスペックの詳細を記載する必要があります。それにより提案できるシステムが変わってくるためです。

昨今は、サーバーも含めて刷新してしまう場合の方が多くなっています。Webサイトのシステムは、サーバーの中で動いているため、もしシステムが変わる場合はサーバーも変更をせざる得ない場合がほとんどだからです。

7-詳細見積

見積りに関しては、細かく項目ごとに出してもらうよう要望します。そのWeb制作会社がどこにお金がかかると考えているのかがわかります。また、詳細を書いてもらうことにより、想定よりも見積価格が高かった場合は、不要な項目の削除を申請すること可能になります。

次回後編では、「RFPに組み込むべき補足ポイント」についてお伝えしていきます。

正しいRFP作成のポイント
正しいRFP作成のポイント<前編> ~全体概要~
正しいRFP作成のポイント<後編> ~補足ポイント~

 

この記事の著者

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