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Webリニューアル時のDNS切り替え 虎の巻

インターネットの根幹をなす仕組みは何かといえば、ドメインとDNS(ディーエヌエス:Domain Name System)だということができます。以前の記事でドメインとDNSの違いについてお話しました。今回はWebサイトのリニューアルにあたってサーバーを移転することになった場合に行う「DNS切り替え」に伴う注意点について解説します。

ドメインとDNSについて知りたい方は、以前書いた記事「ドメインとDNSの違いを理解していますか?」をご覧ください。

DNS切り替え

目次

サーバー移転に必要なDNS切り替え

DNS 切り替えとは、ドメインに紐づけられているサーバーの情報を書き換えることです。サーバーの移転を伴うWebサイトリニューアルの際には、DNSに登録されているドメイン名に対応するIPアドレスを、新しいサーバーのIPアドレスに書き換える必要があります。この作業を行うことで、ユーザーはサーバーが変わったことを気にすることなく、これまで通りのドメインで新しいWebサイトにアクセスできます。

DNS切り替えを円滑に行うために、DNSキャッシュの特徴を知っておくと便利です。

DNSキャッシュの仕組み

インターネットの仕組みではDNSサーバーに「www.○○○.co.jp の IPアドレスは何ですか?」と問い合わせることで目的のWebサイトにたどり着き、閲覧が可能になります。この作業を分担して滞りなく実行することが重要なので、インターネット上には負荷分散のためのDNSサーバーが数多く存在しています。

たとえば、何度も繰り返し最上位のルートDNSサーバーまで問い合わせるのはトラフィックの無駄だったり、リクエストが集中して負荷がかかり、応答に時間がかかったりするといった問題が生じます。そこで、一度問い合わせがあった内容を一定の時間保持しておき、同じ問い合わせがあったら一時保存情報から返答するという、ショートカットの仕組みが用意されています。このように一時保存されている情報を DNSキャッシュと呼びます。DNSキャッシュを保持する機能は、ユーザー端末の OSやブラウザの中にも用意されています。

時間が経てば自動的にDNSキャッシュは破棄されますが、一時保存している時間のことを TTL(Time to Live)と言います。

DNSサーバーに問い合わせ

DNS切り替え後の浸透時間

DNS切り替えを行った場合、新しいサーバーのIPアドレスとドメインの情報が、インターネット上のDNSサーバーに反映されるまでは一定の時間がかかります。「浸透期間」と呼ばれ、以前はDNSキャッシュを保持する時間TTLが長めだったため、最大72時間必要といわれていました。最近はネットワークの性能が向上しているためTTLが短くなっても問題ない状況にありますが、それでも数時間程度の時間差をみておく必要があります。公開日時をタイトに設定している場合は、そんな浸透時間も考慮した進行を行う必要があります。TTLはあらかじめ短く設定しておくこともでき、ある程度はコントロールすることも可能です(世の中のユーザーがDNSで設定したTTL通りにキャッシュを破棄してくれるかどうかは保証がないため留意が必要です)。

また、浸透期間中は、ユーザー(の使用しているネットワーク環境)によって、旧サーバーと新サーバーのどちらが訪問されるかわからないため、両方のサーバーにWebサイトを置いておかなければなりません。

サーバー会社とのDNS契約を確認しよう

サーバーの契約形態として、ドメインとDNS、Webサーバーのセット契約を勧められることがありますが、サーバー会社によっては、後でWebサーバーだけを切り離してよそに移転することができないことがありますので、注意しましょう。そのような場合にサーバー移転をするには、同時にDNSも移転することになりますが、万が一にも、大事なDNSを失効したりしないよう、移転作業は注意して進める必要があります。

ドメインは長く使い続けるほど価値が増すものです。将来、Webサイトの運営が成功し、スケールアップしたいというような長期計画を見据えて、サーバーとDNS(+ドメイン)は個別の契約にしておくことをおすすめします。

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この記事の著者

itra
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