プロデュース・ディレクション

後悔しないWebサイト保守契約のために必要な保守の項目を紹介!

これからWebサイトに関する保守を結ばれる方、もしくは現在保守を結ばれている方は、どこまでが保守の範囲内かどうか、しっかり把握できていますか?Webの制作会社から見積もりを提示されても、保守に含まれる項目が十分かどうかの判断基準を知らないために、保守の項目を変更するべきかがわからないというWeb担当者の方もいるかもしれません。

保守の必要性や最低限の項目を理解しておらず、最適な保守を結んでいなかったために公開後に追加料を何度も支払わなくてはいけなくなったということはよくあります。 そんな適切な保守契約を結べるように、保守に含まれている一般的な項目とは何かをまとめたので、明確に把握しましょう。また、それを踏まえて最適な保守契約をするためのポイントを紹介します。

メンテナンス

目次

保守の項目

一般的に保守に含まれている項目は以下の9つです。

各種サービスの契約代行管理業務

契約代行管理業務に当てはまるサービスは、サーバーやドメイン、SSL証明書、その他セキュリティーソフト、CMSなどです。制作前の見積もりの段階で、依頼者側が自社で契約を行うか、依頼するかを決定します。

ヘルプデスクサポート

ヘルプデスクサポートとは、公開後の、HTMLやCMSの操作、仕様に関する相談への対応のことです。

Webサイトが公開された後、Web担当者だけの力でWebサイトのコンテンツの更新や変更を行う際に、どうしても難しい場合があり、ほとんどのお客様が制作会社に質問や相談を尋ねます。そのときにヘルプデスクサポートを保守に入れておかないと、質問ができなくなってします。
Web担当者の負担を減らし、結果的に時間や労力、費用の削減ができるので、ヘルプデスクサポートを保守として契約しておくことは大切です。

Webサーバー保守

Webサーバーの保守とは、WindowsなどのOSに、一部変更点を加えてバグを修正するOSへのパッチ適用や、サーバー管理者のアカウントやメールアドレスの管理、バックアップなどのことです。
もしもサーバーの契約代行しか保守に含んでおらず、Webサーバー保守を契約していなかった場合、サーバーにトラブルが発生してWebサイトが表示されない事態が起きれば、別途追加料金で保守を契約しなければならなくなってしまいます。

Webサーバーの障害対応

Webサーバーの障害対応とは、Webサーバーが安定して動くように監視し、異常が見つかった際に適切な復旧作業を行うことです。
サーバー障害によるWebサイトの表示エラーで、Webサイトに訪れるお客様の信用を失わないためにも、障害が起こった際に迅速に対応できる環境を保守に含めておく必要があります。

対応時間・対応体制

対応に関する保守とは、Webサイトの公開後にトラブルや質問、新しい要望などが発生した際、業務時間とされている時間の対応、連絡が取れる体制を約束することです。
担当者の異動や休業がある場合には、制作会社の中で他の担当者に引き継ぎを行い、依頼者が困らないようにします。

開発環境の維持

開発環境の維持とは、Webサイトを構築する際に利用したテストサイトの環境を維持することです。テスト環境の使えるサーバーを残しておくことで、再度開発に関する変更点があった場合にすぐ対応することができます。Webサーバーの維持にはデータ容量がかかるので、保守として契約する必要があります。

緊急対応連絡網

緊急対応連絡網とは、Webサイトにアクセスが集中したりトラブルが起こった際に、対応できる担当者と、その担当者と連絡が取れなかった場合に代わりに対応する担当者の連絡先をまとめたものです。

たとえば、おせちを販売しているECサイトでは、年末に多くの人がWebサイトにアクセスしますよね。おせちのWebサイトに一気にアクセスが集中すれば、サーバーがダウンしてしまうこともあります。サーバーダウンはWebサイトの信用問題にも関わります。
しかし、Web制作会社のほとんどが年末年始は休みです。
そこで緊急対応連絡網があれば、Web制作会社が休みでも、担当者と連絡をとって対応してもらうことができます。
特定の企業にとっては大切な時期である年末年始にも連絡がつくようにするには、保守として契約しておくことが必要です。

サーバーレポート

サーバーレポートとは、サーバーのリソース状況を定期的に取得して、毎月レポートとして報告するものです。Webサイトの多くは、Webサイトを立ち上げた後、コンテンツの追加が必要になります。サーバーの容量もコンテンツを増やすにつれ、増えていきます。
もしもサーバーレポートを保守として含んでいなければ、サーバーの容量がギリギリであることに気づかずに、サーバーが開かなくなってしまうなどの問題が生じるかもしれません。普段から自社でサーバーの容量を確認することは大変なので、保守として制作会社に依頼することが必要です。

マーケティングレポート

マーケティングレポートとは、サイトのアクセス、ユーザー傾向や競合他社の分析などの、毎月作成される報告書のことです。Webサイトの担当者の中には、様々な作業を一手に引き受ける必要があり、マーケティングの調査や分析に時間を割けない人も多いでしょう。
公開したWebサイトについて詳しく熟知している制作会社に代行してもらうことで、Webサイトのマーケティングについての客観的な評価や改善点などもレポートから知ることができます。

保守契約のポイント

保守の契約をする際のポイントを3つ紹介します。

保守の対象範囲の広いWeb制作会社を選ぶ

保守の範囲の広いWeb制作会社を選ぶことは、公開後のトラブルを未然に防いだり、トラブルによる損失を最小限に抑えるには不可欠です。
必要な保守を自社や複数の制作会社に依頼していたことで、バグの原因究明の遅れや連絡漏れなどの、1つの制作会社に依頼していたら起きなかったトラブルが発生する可能性があります。

もちろん、保守としてどれだけ対応できるかどうかは、制作会社によって違います。
先ほど紹介した保守の項目を全て受け持つには、幅広い知識と技術力が求められるので、必要な全ての保守を一手に依頼するのは、制作会社によっては難しいです。
実際、上記の項目のうち更新、システムの保守とテスト環境の維持のみを一般的な保守としている制作会社もあります。

WebMediaを運営するITRAでは、先ほど紹介した保守の項目全てを一般的な保守としており、制作するWebサイトの目的や依頼者側の要望に合わせて保守を追加しています。

CMSでコンテンツを変更できるようにする

Webサイトの種類によっては、CMSで対応できる範囲を広くすることによって、運用が容易になり、全体的な構築費を抑えることができます。
コンテンツの追加などの変更が多いWebサイトでは、公開後にもWeb担当者の力だけでコンテンツを追加できる、CMSの環境が整っていることが必要です。
たとえば、季節限定イベントのWebページを作成するためのCMSが構築されていれば、Web制作会社に依頼する手間をとることなく、Web担当者の希望通りに季節ごとにページを作成できます。

【コラム】WordPressの保守

使用するCMSや保守のプランは、制作会社によって大きく変わります。
世界で最も使用されているWordPressは、利用が無料である反面、多くのプラグインをする必要があったり、オープンソースで世界シェアが高いために、サイバー攻撃を受けやすいCMSです。
CMS自体が無料なのだから保守の費用も安くなるだろうと思われがちですが、WordPressの保守はセキュリティ対策が必要なので、保守に多くの費用がかかります。

Web制作会社のセキュリティ対策には、WordPressが頻繁に行うバージョンアップへの対応も含まれます。プラグインのバージョンアップが間に合わなかったり、バージョンアップによってセキュリティが逆に弱くなったりすることがあるので、保守として、バージョンアップのタイミングの調査や対応が必要なのです。

保守の内容を明確にしておく

Web制作会社との見積もりの段階で、自社のWebサイトの目的に対してはどのような保守が必要なのかを、制作会社と相談しながら明確にしておくことが大切です。
保守は月額で支払うので、Webサイトの目的以上の保守を依頼しては、不必要に費用がかかってしまうかもしれません。また、Webサイトの目的に対して保守の項目が少なすぎた場合には、予想外のトラブルが起きる可能性や、保守を後から追加するために契約を修正する必要もあります。

保守に含まれる項目を決定しても、保守契約書に内容を明記していなければ危険です。担当者が変わった際に保守対応の内容が正確に引き継がれないかもしれません。また、契約書に明記していなかったために、実際は保守に含まれていなかった項目も保守として作業させるなど、制作会社側に大きな負担をかけることもあります。

話し合い

まとめ

今回は、一般的に保守に含まれる項目と、後悔しないための保守契約のポイントを紹介しました。
デザインが気に入ったから、見積もりが他社よりも安かったから、という理由でWeb制作会社を選んだことで、制作中や公開後に不利益を被るかもしれません。
大切なのは、Webサイトを制作する前に、制作するWebサイトの目的や規模から、公開後にどの程度の保守が必要になるかを想像して、契約書に記しておくことです。

WebMediaを運営するITRAでは、今回紹介した項目の他にも、お客様の要望にお答えしてきました。Webサイト制作と、必要な保守対応を一手に行い、お客様に満足いただけるレベルの高いWebサイトの完成を実現します。
フォームからもお問い合わせいただけます。こんなWebサイトを作りたい、という様々なご相談をお待ちしています。

この記事の著者

itra
ITRA株式会社

官公庁や大手企業を中心とした大規模なWebサイトを総合的にプロデュースするWeb制作会社。デザインからシステム、サーバーまでWebサイトに関わるお客様の悩みを解決します。